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芝 清之; 榎枝 幹男; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.243 - 247, 2004/08
被引用回数:53 パーセンタイル:94.41(Materials Science, Multidisciplinary)低放射化フェライト鋼は日本では核融合炉ブランケット構造材の最有力候補として研究開発が進められている。その開発段階の一つとして、日本のITERテストブランケットは低放射化フェライト鋼F82H鋼を使って製作する予定である。ITERテストブランケットは構造材料は280330Cで約3dpaの中性子照射を受けることになる。またITERはパルス運転となるため、照射下での疲労特性も重要な問題である。さらにテストブランケットはHIPにより製造される予定であることからHIP継手の照射特性についても調べる必要がある。F82H鋼に関してはこれまでに多くの照射,非照射データが取得されており、既にデータベースが構築されている。これらのデータベースからF82H鋼のITERテストブランケット構造材としての適合性を検討するとともに今後どのようなデータを整備する必要があるのかについても議論する。
斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 佐藤 育男*; 楠橋 幹雄*; 畠山 剛*; 高橋 平七郎*; 菊池 満
JAERI-Tech 2000-047, 64 Pages, 2000/08
現在、日本原子力研究所(以下原研)では、核融合炉の実現に向けて定常炉心試験装置(以下JT-60SU)の検討・評価作業を進めている。このJT-60SUの真空容器鋼としては、高強度、低放射化かつ非磁性であることが求められている。しかし既存の鋼種でそれらの要求を満たすものはないため、原研と(株)日本製鋼所は共同でNi,Coが無添加で低Mn型の低放射化非磁性鋼の開発を進めてきた。はじめに合金成分と製造行程の検討を行い、平成9年度までにVC9と名付けた鋼種が有望であるという結果を得た。平成10年度以降はこのVC9のJT-60SU真空容器鋼としての適性評価として、機械的特性・溶接性・耐食性・時効特性などさまざまな特性試験を行っている。本報告書はそれらの結果の中から物理的特性及び時効特性についてまとめたものである。
芝 清之; 菱沼 章道
プラズマ・核融合学会誌, 74(5), p.436 - 441, 1998/05
低放射化フェライト鋼は、これまでの候補材料であるオーステナイト系ステンレス鋼に比べて熱的特性に優れ、より高熱流束での使用に耐えることから、熱効率に優れた核融合炉が実現できる。また誘導放射能が低いなどの利点も多いことから、低放射化フェライト鋼は原型炉以降の核融合炉の第一壁・ブランケット材料の最も有力な候補材料とされている。原研で設計を進めている原型炉(SSTR)でも低放射化フェライト鋼(F82H鋼)を第一候補としている。低放射化フェライト鋼の研究・開発は主にIEA協定下の多国間協力により行われており、既に多くの照射・非照射データが蓄積されている。ここでは、現在、各国で多く行われている低放射化フェライト鋼研究の現状と、現在までに得られている照射・非照射データについて述べる。また現在認識されている問題点と今後の開発計画についても述べる。
芝 清之; 菱沼 章道; 遠山 晃*; 正村 克身*
JAERI-Tech 97-038, 110 Pages, 1997/08
低放射化フェライト鋼F82H鋼はIEA低放射化フェライト鋼ワーキンググループにおけるラウンドロビン試験の標準材に選ばれている。このラウンドロビン試験の日本分担分について、ミクロ組織、物理特性、機械特性の多くの特性についてのデータが得られた。この報告書では現在までに得られたデータについてまとめたものであり、これからもさらに多くの特性データが得られる予定である。
安東 俊郎; 児玉 幸三; 山本 正弘; 新井 貴; 神永 敦嗣; 堀池 寛; 衛藤 基邦; 深谷 清; 木内 昭男*; 照山 量弘*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 191-194(2), p.1423 - 1427, 1992/09
改造臨界プラズマ試験装置(JT-60U)用第一壁,ダイバータ板材料の製作段階に得られた抜取り検査データに基づき、三種の等方性黒鉛及び四種のC/C複合材に対して、その物理的,機械的特性の品質分布を調べた。評価した物性値は密度,電気比抵抗,熱膨張率,熱伝導率,曲げ強度,引張強度及び圧縮強度である。その結果、平均値で規格化した標準偏差の最大値は、C/C複合材では22.7%%,等方性黒鉛では9.2%であった。したがって、このような材料品質のバラツキを、等方性黒鉛やC/C複合材を用いたアーマタイルの設計で考慮する必要がある。また、これらの物性値間の相関関係も、幾つかの材料で認められた。
山本 正弘; 安東 俊郎; 高津 英幸; 清水 正亜; 新井 貴; 児玉 幸三; 堀池 寛; 照山 量弘*; 木内 昭男*; 後藤 純孝*
JAERI-M 90-119, 77 Pages, 1990/08
本報告は、臨界プラズマ試験装置の大電流化におけるダイバータ板および第一壁の材料選定のために実施した黒鉛系材料の特性試験結果について述べるものである。本試験においては、種々の候補材料に対して同一形状の試験片を製作し、同一試験方法にて物理的特性試験および機械的特性試験を実施した。得られた試験データに基づき、熱伝導特性、耐熱衝撃特性、機械的特性などに重点を置いて比較評価するとともに、ダイバータ板および第一壁としての構造化の難易性、製作可能寸法および材料の入手性についても検討した。また、別途実施した高熱負荷試験および真空特性試験の結果についてもあわせて比較評価した。このような試験結果よりダイバータ板材料としては高熱伝導率C/Cコンポジェット材を、また、第一壁材料としては、従来実績のあるJT-60使用材の他に熱伝導率の比較的高い等方性黒鉛材を選定した。
高井 俊秀; 佐藤 勇*; 山下 真一郎; 古川 智弘
no journal, ,
シビアアクシデント時、過熱された核燃料から放出された蒸気種は、原子炉冷却系に移行していく際に冷却されエアロゾルが形成される。このエアロゾルの化学形は、蒸気からエアロゾルに変化する際の環境条件によって決定されるが、この化学形変化を直接測定した実験例はない。そこで、本研究では、生成直後のエアロゾルの物理的・化学的性状を明らかにすることを目的に、エアロゾルを粒径ごとに分別して捕集でき、その粒径毎に化学的・物理的特性を調査できると考えられるカスケードインパクタの適用性について調べた。